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やなぎ×辻井貴子   うたうユニット やぎたこのブログ

やぎたこ、ラジオ出演の巻!

先日、縁あって和歌山県にお邪魔しました。

なんと、生まれて初めてのラジオ公開録音!
ちゃんと番組用に録音するのも初めてなら、そこにお客さんがいるというのも初体験。

ライブのようでもあり、家で練習している時のようでもある、不思議な心持ちでした。


FMはしもと 公開録音!

番組のタイトルは『しもちゃんのBluegrassでナイト』。
やぎたこのマイクはいつもの、自前のコンデンサーマイクでしたが、
隣にはパーソナリティのしもちゃんこと、下松谷さんと、相方の辻さんが待機!
ヘッドフォンをしたエンジニアがキューを出したら録音開始です。

インタビューのように話しかけてもらって、質問に答えたり、
お客さんも会話に参加したりと、普段のライブよりもくだけた雰囲気。
いつも通りの「アメリカ音楽の歴史」や楽器の説明はもちろんですが、
お店のステージでは話さないようなお喋りも飛び出しました。
いつもとは違う緊張感・・・
実は、休憩時間のお喋りの方が面白かったかもしれないけど・・・(笑)

何がどう編集されて、どんな番組に仕上がったのか、ちょっと怖いけど楽しみ!!です。

放送は11/27(水)21:30〜23:00  
再放送12/1(日)17:00〜18:30

PCやスマホより、サイマルラジオで聴けます。

詳しくは
FMはしもと http://816.fm/ サイマルラジオ聴き方ガイド
をご覧下さい。

明日の夜、お時間のある方はぜひぜひ!
一緒に自宅でやぎたこライブを聴きましょう〜〜

そして!!
これを機会に『しもちゃんのBluegrassでナイト』
ぜひぜひリピーターになって下さいね♪

よろしくお願いしま〜す♪

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  1. 2013/11/27(水) 00:02:27|
  2. たかこ
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2013年、11月の岩手

11月2日(土)から4(月)までの3日間、
昨年に引き続き今年も、千葉にあるお店「アルマナックハウス」主催の
North Journey という企画に参加しました。

二度目の開催なので正式名称はNorth Journey Reunion
このお店ゆかりの人々と現地のメンバー、総勢70名近くのミュージシャンが
3日間にわたり、岩手県沿岸の町の数カ所で、音楽ライブを中心にいくつかの
イベントを開催しようというものです。

今年の主なライブ会場は大船渡 屋台村でしたが、
ここからほど近い、盛駅(さかりえき)や地の森(じのもり)商店街、
少し足を伸ばした吉里吉里(きりきり)にある民宿サトウも会場となりました。

当日の詳しいライブの様子は、その都度Facebookページにアップされています。
Facebookページはこちら!

2日間の開催だった昨年よりも1日長い3日間のイベント。
今年は普通のライブだけでなく、フェスティバルトレインという
動く電車の中で演奏する企画や、仮設住宅内の公民館にお邪魔して、
現地の人と交流しながら唄わせてもらうという試み、陸前高田の町の
現在を見聞き
し、考えてみようというオプションツアーの企画も。

どれも興味のある企画でしたが、時間や人数の制限もあり、全部はとても無理。
私は陸前高田の町を巡るツアーに参加することができました。


陸前高田は、内陸とはいえ岩手県民のやなぎから繋がったご縁で、私にとっては毎年、
数回は足を運んでいる場所ですが、きちんと各所を回ったのは初めてです。
いろいろな意味で認識を新たにすることができました。

これは、左右から波が押し寄せてきたという、広田湾に突き出た
米ヶ崎を上から見下ろした写真。

広田湾を臨む


はっきりと、波の通った跡が分かります。
茶色く、何もなくなっているところです。

また、高田の中心街だった場所に残されている建物


津波到達点

一番てっぺんのハシゴがついたその上に、「ここまで波が来ました」と看板が設置されています。
下から見上げると、どれだけ大きな津波だったかが分かり慄然としました。
こんな高さで巨大な力を持つ波が襲って来たら・・・?
「町ごとなくなってしまった」という言葉の意味が、改めて感じられます。

一本松も観に行きました。

一本松

向こう側には、かつてのスポーツ施設が壊れたまま。

一本松の向こうに

振り返ると、こんな景色が広がっています。

巨大ベルトコンベアー

何かの橋?!
と思いきや、これは橋に見える物体の先端が山に繋がっていて、
崩した山の土を盛り土に使うために運ぶ
巨大ベルトコンベアーなのだそう!
隣の空き地でベルト部分を建築中、山は木を切り倒して削り崩す準備中です。


見渡す限り荒野になってしまった周辺の土地にも、盛り土用の土が山になっていたり、
大規模な処理施設を作っていたり、信号や横断歩道ができて沢山のトラックが走り回っていたり、、、
一時の閑散とした風景に比べれば、何かが動いているという感じは、確かにありました。
これが復興なのかな・・・地元の人たちのくらしの改善に少しでも繋がっているのかな・・・


そんな疑問がわいたところで、高田ツアー、コースの最後に訪れたのは
仮設店舗の喫茶店 ジョニーです。

ジョニー

ここで、観光協会を通じてお願いした語り部の方からの話を聞く、という体験ができました。
10数名という少人数のパッケージだったこともあり、いくつか質問もすることができて、
被災当時の大変だった状況だけでなく、町の現状、実際に地元の人がどんな生活をしているか、
等、新聞やTVでは知ることのできない、いろいろなことを聞かせて頂きました。

たとえば、仮設住宅で暮らしている人たちの戸数がまだ2000もあるとか。
土地を8mカサ上げして、そこへ復興住宅を建てる計画があるとか、、、でも
そこへ住むには、仮設のように無料というわけにはいかず
年金ではとても無理なので、
このまま仮設で生涯を終わっても仕方ないと思っている
お年寄りが多い
こととか。
ずっと農業や漁業で体を動かして暮らして来たのに、
できること、やることを失って、それが何より辛い、
と、閉じこもってしまう人たちが大勢いることだとか。
仮設住宅は抽選だったので、
元いた近所の友人とも離ればなれになり、
すぐに友達が作れるような環境でもなく孤独に悩む人がとても多いことだとか。


地元に住む人の生活の様子を聞くと、とても
復興が進んでいるとは思えない状況
ばかりが浮かび上がってきました。

元あった土地は、高台の土地が買えるくらいの値段で国が買い取るべきでは?
いの一番に復興住宅を作って、プライバシーの確保も難しい仮設住宅から
一刻も早く皆が出られるようにするべきでは?
仮設店舗を出て行く期限を定める前に、町の計画を作って知らせる義務があるのでは?



素人考えでも、暮らしが良くなるような思いつきは沢山ありますが、
どれも認可が下りなかったり、前例がなかったり、制度や法律など
さまざまな障害が立ちはだかり、思うようにはいかないのだそうです。

大規模なスーパーができるとか、市の施設ができることは決まっても、
住む家が決まらない、いつまで仮設にいられるかが分からず、
期限が切れた後に行く場所があるかどうかも分からない人が大半、
というのが、地元に暮らす人々の現実でした。

土地に暮らす人たちの日々の苦しみを取り除くことをさしおいて、
復興などと謳うのは、まったく本末転倒だと思うのですが、
どんなに怒りの声を上げても、一市民は非力です。


「一体、どうすればいいんだろう、何ができるんだろう・・・」
と下を向きがちな参加者に、語り部の方が言った
「とにかく、何よりも忘れないでほしい」
という言葉が胸に刺さりました。

正直なところ、当初は「観に行くなんて、話を聞くなんて不謹慎ではないか・・・」
と不安に思う向きもあったのですが、「そんなことはありません!」とキッパリ。

復興は進んでいる、もう大丈夫なんだ、と誤解されたまま、
震災があったことさえも忘れ去られてしまったら、
本当に改善されないまま取り残されてしまうような気がする、というのが
語り部の方が終始、強く伝えて下さったことでした。

私たちにできる、小さいけれど一番、確実なことは、またこの地へ足を運ぶこと!!

何かたいそうなことをしようと思わなくとも、ただの観光でもいいから足を運んで、
地元の美味しいものを食べたり、お店の人と話をしたり、、、

ひとりひとりがそれを続けることこそが、
これから本当に復興するまでの長ーい道のりで
一番必要なことなのかもしれません。


駅前商店街だった場所は、こんな風景、、、

駅前商店街、2013年11月


あんまり変わらないように見えますが、すぐ近くを観光バスが走り回るようになりました。
ついこの間、キャピタルホテルも高台に再建、新しく綺麗にオープンしたばかり。

ちょっとした旅行気分でも良いのです。
トイレもあるし、お土産物屋も、美味しいお料理も、物産店もあります。

これは、大船渡での風景ですが、もともと線路だったところを道路にして、
バスが走るようになっています、、、ガードレールの内側です。

線路ならぬ、バス路


ちゃんと踏切もあって最優先!信号もなしで走るので、電車のように時間通り。
もちろん、フェスティバルトレインをはじめ、一部、開通している電車もあり、
乗り継いで来る旅行者もいるようです。




ただ行って、自分の目で見て、現状を感じてくるだけ、
でもそれでも、自分の目で見た衝撃は忘れられないものになる。
それが大事なのだと思います。

あれから2年半。直接的な物資や沢山の人手が役に立つ時期は終わり、今は、
そうじゃないことが必要な時期になってきているんだ、ということを学んだ体験でした。


数百キロしか離れていない、同じ国の、
新幹線なら数時間で行くことができる、近くの町の出来事です。

東北に足を運んだことのない方は、ぜひ、一度。

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  1. 2013/11/08(金) 08:35:17|
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